朝には忘れてる

送られてきたリンクを開くと、水が流れ絵の具が剥がれ落ちていくその様も、絵の一部だという作品が紹介されていた。そこには人々の移動が表現されていた。

 

幾度も向き合う事で自分を超えてきたと思われる人が、リポーターの女性に向かって、優しい口調で強い志しを語っていた。

 

「最後まで見てごらん」

 

嫌だった。3秒ぐらいで嫌だった。特にテロップが嫌だった。テロップって下品だ。YouTubeのタイトルみたいだ。

 

美しい絵の具は全て流れて、目の前には現実だけが剥き出しに置かれていた。

 

もし親から言われた言葉なら「今はいい」と冷たく返して、自分の部屋に行ってドアを閉めてしばらく閉じこもっただろう。

 

 

私も明るい色の絵の具が良かった。

 

 

物事を乗り越えてから、または達成してから数年後に初めて、語られる苦労にも救われるが、絶望も同時に味わう。この世界は常に何者かである必要がある。

 

いつ乗り越えられるかはわからない、まだ途中の物もあったりする、それが日常だと思う。昨日まで平気だった事は今日も平気とは限らない。明日もきっと自分を理解できないろう。

 

 

ブルーピンク

 

女ってつまんないよなって言ってる男がいた。多分、初めて聞くような言葉じゃない。たまに、言う奴いるよね。一番最近のその発言を聞いてから、不快とまではいかないけど、モヤモヤしていた…。

 

根本的には男もつまんねーし、女もつまらないってだけで、ジェンダーの話ではないんだけど。いわゆる記号的な女のつまらなさを私も少なからず感じたことはある。なので「あー、ね…。」と思いつつ、よくよく話すとどんな女の子もつまらないってだけでは終わらんのよね。あいつら相当変わってるぜ…。しかも強いし、綺麗や可愛いに対するエネルギーには脱帽…。ついてけない、悲しくなる。もっと私のためにスピード緩めてほしい。あと、自分をつまらない女だなと思う部分も持ち合わせてるので「痛い所をつくぜ…」となった。

 

女ってつまらないって言う人って、だいたい同性でワイワイしてて、人生楽しんでます面してるよな。

 

記号的な女たちの中には、その記号を「している」とこがあったりする。キラキラとピンクと女性らしさを持ち合わせている上に、何事もお金で測る子もいれば、純粋な顔して裏で遊んで男をポンポンっと変える子もいるし、マザーテレサだって言って愛と慈悲の元に誰とでも寝る子もいた。でも、一つ言えるのは、みんな自分の望みをわかってて、めっちゃ真っ直ぐでカッコイイし、自分と生活に真面目でおもしれーんだよなー。人のことばかりで悪いので、自分のことも自白するが、私は不倫をした事があるし、1日で何人かと続けて寝たこととかもあったが、どれもその場その場で感情に流されてしまったので望むものなんて今もわからないスタイルをしてて、もう全然私はつまらないわ…。

 

 

男が言うつまらないってのは、お前の引き出し、お前の物差しでしか女を見ないからでは?という気がしてならない。会話した事あんのかな、ちゃんと。

 

 

でもね、私も女友達と「男ってみんな女々しいよな、だりー」って言ってる。すまん。

 

取り返しのつかないネオン

 

私が覚えてなきゃ消えちゃうと思って。

 

私の日常は2、3個の出来事しかないので、その記憶もこちらに入れておけますよ?

ふひひ、確かにあの頃の数年分の記憶は消えちゃってるけれど。私の抱える矛盾ですね。大丈夫ですよ、信用してくださいよ。はい、とりあえず、カンパイ。

 

酒飲んで全部忘れちゃうのもクセになる。飲めないなんて現実しかなくて辛いよなーと思う。そして大事な日曜日は、トイレの行き来と、ベットから天井を眺めて終わんの。最高だよな?私しか知らない羞恥心や嫌悪感と眠るの、そして、吐くの。とことん抑鬱になって夜には柔らぐ。

 

二人で膨らませたあの話。くだらないけど、私がとっておこう。万が一、私が忘れた時のために人にも話しておこう。

いつかふたり、なんて事ない夜に思い出話をして、そんなこと言ったっけ?って語らえるかな?そんな未来はどこかに、この世界線上に、あったりするかな?どう思ってんだろ?みんな、何考えてんだろ?猫ちゃんは何で誰もいない部屋で鳴いてんだろ?

 

 

しょっぱい食事をとり過ぎて、塩分で顔が膨らんで、顔が気球ぐらい膨らみだして、身体ごと浮き上がり、空高く舞い上がり、宇宙まで飛んでいってしまう。でも、大丈夫で。

 

宇宙服を着たジェリーが、針で顔を刺してくれる。刺した穴から空気が抜けて、凄い勢いで空気が吹き出す。吹き出す空気に押されるように四方八方飛び回る。そして、カラカラの身体がらひらひらと地球へ落ちていく。落ち葉のようにゆっくりと地上にたどり着くと、トムが現れて、手に持っていた自転車の空気入れで、身体を膨らませてくれる。ほら元どおりだー!元どおり、だよね?

 

どうにか素晴らしい世界を見たいから、いろんな角度に回ってるよ。こっちから見たら、絶景かもしれないね?ここのままでも本当は十分かもしれないね。ゆっくり試そう。

人生を儚んだり

 

スマホのメモ、ツイッターの下書き、日記の下書きに書いてある事って面白くなりそうで、簡単にはならない。ひと工夫、一捻りが必要なので、見返しても保留しがち。だから「下書き」なのでしょう。何を思って書いたかも思い出せないような言葉を眺めるのは好きだ。でもこのまま忘れ去られてしまうのは悲しい。だから少しだけ抜粋した。

 

 

・彼女はとてもよく笑う。悲しいは共有しない。

 

・彼の話に反応を示せなかった事を後悔している。

 

リストカットにキスを。

 

・自然と動物は信頼できる。

 

 

 

読まないといけない本が多くて、読みたくなくなってくる。多分心底本が好きではないんだろうな。それでも、読んだり買ったりしちゃうのは、食事なら身体にいいものを選んで食べるように、言葉も身体にいいものを摂取する事が大事だと思ってる。

 

精神的に不健康になる少し前に、読んでおく事。不健康になったら手遅れ。字は追えなくなり、過ぎるのを待つしかなくなる。ネガティブな言葉が記憶に残りやすくて、メッセージや電話にビクビクしている。

 

 

 

救われる言葉を探してる。

 

 

人の集まり

最近午前5時は夜の仲間になって、この時間、外はすっかり暗くなった。5時に起きれば、大抵の場所には、予定の時刻通りに間に合います。でも、行かなくなりそうで行くとは言わなかった。

 

人と会う事が何事でもなくなるには例の慣れなのか。慣れるまであと何回かかるのか。それとも、こういうものなのか。

 

一因に私が豚なのはあるけれども。それだけでは、今までを振り返ってもそれほど大差はないんだよな。

 

行かなかった日をどう過ごすかは想像するに容易い。後悔、するだろうか。少なくとも挑戦したとはならないだろう。

 

毎回この押し問答をして何とか服を選び簡素な身支度をする、電車で聴く音楽と読む本を整えて、ここで一回予定によってはお酒も飲んでおく、行かない後悔より何ちゃらと自分を鼓舞してドアを開けたら、道中の町の様子、電車の窓からの景色を楽しんで、なるべく到着後のことを考えない。

 

意味とかあるんだろうか、いやないよな。行った先での成功体験でもあったのだろうか。何故こんなに迷うかって行きたいんだよな、多分。

 

あー、行きたくない。

夢の話

自分は何故かまだ幼い。5〜6歳かな。お母さんに手を引かれながら代々木公園でやってるブラジルフェスティバルに親子2人で行った。

 

到着すると周りの大人はめちゃめちゃテンションが高くて、盛り上がりもピークに。音楽隊がサンバを流し、みんながダンスを始めた。

 

ダンスしてる人混みに揉まれて、私はあっさりお母さんとはぐれた。そして、私は泣く、激しく泣く。「ママー!」って空に向かって大声で叫ぶ。

 

現在の大人の自分が、そんな泣いてる幼い自分を、少し離れたとこらから眺めていた。

 

そしてこう思った。「帰ってこないんだよな、あの子のお母さん」

 

その時、幼い自分が、はっと何か気づいたような顔をした。もう一回泣きながら叫ぶ。

 

「ママー!」

 

ってところで、ぜえぜえ言いながら起きる。ちょっと泣く。誰かに言う話じゃないけど覚えてたいから、ここへ。